当会について

老朽化した建物は取り壊すことが当然だと思っていませんか?

私たち「沖縄少年会館を保存・活用させる会」は、久茂地公民館(旧沖縄少年会館)を保存し有効活用を考える市民団体です。

那覇市の久茂地川沿いに、屋上に白い大きなドームと銀色の小さな天文台のようなドームがのった、少し古びた6階建てのビルが建っています。米軍統治下の1966(昭和41)年、沖縄の子ども達のために全国からの寄附金で建設された旧沖縄少年会館ビルです。

築45年を経過した今年4月末、那覇市は社会教育施設として使用できないという理由で閉館しました。はじめの10年間は沖縄少年会館として、当時最先端の科学施設を備え、離島からの修学旅行生を受け入れる宿泊施設として利用されました。その後35年間、久茂地公民館・図書館・児童館として子どもからお年寄りまで年間10万人が活用し、県内各地や地元の人びとに愛され親しまれた公共建築物でした。

私たちはこの公共建築物の役目がすでに終わってしまったとは考えていません。むしろ今こそ、この建物の存在意義が問われている時代はないと考えています。そして存廃のゆくえそのものが、沖縄県民の文化レベルを示す指標であるとすら思っています。十分な議論を経ずに拙速に取り壊しを決める建物ではありません。

旧沖縄少年会館ビルに適切な補修・補強を施し、その存在意義に添った活用方法を見いだし、効率的な運営を行うことで久茂地や県内に限らず、全国から多くの人びとがこの建物に集ってくる魅力をもっているものと確信しています。なぜなら建築物の理念と夢がそのままカタチになり、理念どおりに活用された歴史的建物は、全国的にも希だからです。

この春、久茂地地域から公民館・図書館・児童館がなくなりました。さらに小学校までが統廃合されようとしています。この地域にはコミュニティー施設がほとんどなくなりました。私たちは沖縄少年会館を保存・活用させる活動を続けることで、地域の住民が主体となった人間味あふれるコミュニティーづくりを目指し、「沖縄少年会館を保存・活用させる会」を設立します。つきましては、この趣旨にご賛同いただき、本会へのご支援・ご協力を賜りますとともに、より多くの皆様のご参加をお願い申し上げます。

平成23年6月24日

沖縄少年会館を保存・存続させる会

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